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なんかtwitterがブログから見れなくなってたのに今更気付いたので
もっかいいじってみました。
普段はこっちにいます。

at 13:50, やましぃ, 日記

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多様な教育機会保障法について

多様な教育機会保障法(仮)の制度案が出てますね。
不登校新聞に載ってるものをさっと見ただけですが、この法律で変わることはかなりあると思います。

フリースクールへの公的助成ばかり注目されている印象がありますが、
個人的には論点はそこじゃないかなーと思っていて
・義務教育を行う上での学校の相対化
・フリースクール等への公的介入
が結構大きいのではないかと思います。

学校の相対化というのは、今まで義務教育を行えるのは学校のみである、
という前提がこの法案が成立することによって崩れるので、
良くも悪くも今後学校がどうあるべきなのか?ということが問われざるを得ない状況になるということです。
今まで子どもが教育を受ける機関というものが学校しか想定されていなかったので、
子どもにとって教育を受ける場所を選択する余地がありませんでした。
全ての子どもが学校に籍を置き、一度は学校に通うということにほとんどの子どもがなります。
言い換えてしまえば、学校がどんなに多くの問題を抱え、子どもにとって良い環境でなかったとしても
子どもは学校に通う、それができない子でもあくまで学校に籍を置いて管理するという方針だったのです。
しかし、この法案が通れば学校を選択しない、学校が子どもに選ばれなければ
フリースクールやサドベリー、インターナショナルなど既存の学校とは違った教育を展開する
教育機関に子どもが流れていくことが容易に想像できます。
つまり、制度上絶対的立場だった学校も、自らが子どもに選ばれる場所にならなければならなくなるのです。
学校が子どもにとって居心地の悪い場であり続けたら、学校が荒れるとか不登校とかそういうレベルではなく
学校を存続していくこと自体が不可能になるでしょう。
それだけ聞けば、学校も自分たちの在り方を見直し、より良くなっていくのではないかと思われるのですが

自分はあまりそうは思いません。
もし学校に合わない子どもたちがどんどんフリースクール等に流れていくのであれば
教育委員会は学校とフリースクール等との住み分けを考えると思います。
つまり、学校の従来の方針である管理的・競争的な教育の邪魔になる
発達障害児や非行少年などの子どもをフリースクール等にどんどん流して、
学校はついていけるエリートを育てるための管理教育をより推進していくのではないかと思います。
そうなると、今まで学校に通っていた子どもたちの中から、さらに学校から排除される
子どもたちをたくさん生み出す結果になるのではないかと思います。
適応指導教室やチャレンジスクールなども、すべてフリースクールでいいからと
なくなってしまうような気がします。
もしこれから学校に入学する子どもは、選択肢が増えていいな、と思うのかもしれませんが
今学校で学んでいる子どもからすれば、急に通っている学校の雰囲気が変わって
通いづらくなってしまうことがあるのではないかと思います。

フリースクール等への公的介入については…
「多様な教育機会確保法(仮)」を導入して子どもがフリースクール等に通う場合、
家庭がその子の個別学習支援計画というものを作成します。
そしてその策定した個別学習支援計画は教育委員会の審査を受けます。
そしてその計画が教育委員会からの認定を受けると、フリースクールやホームエデュケーションなど
自分の学ぶ場を選択して学びをしていくことになります。

フリースクールに関して言えば、フリースクールは既存の学校に縛られない自由な教育プログラムの設定
ということが売りだったと思います。
自分もフリースクール出身ですが、学校の教育プログラムではできないようなこと、
自分たちで活動を決めることができること、自分たちで活動を作っていくことが
今の自分の大きな糧になっていると思います。

そのフリースクールで学ぶ内容に対して、教育委員会という行政機関が
審査という形で関与するのは違和感があります。
もし今までフリースクールで行ってきたような教育内容を盛り込んだ
個別学習支援計画が教育委員会で通らなかったら、今までフリースクールでやってきたことが
できなくなる恐れはないのでしょうか?
フリースクールでは「何もしない」「ダラダラする」ということも立派な過ごし方の一つですが
そういったことだけを書いた個別学習支援計画は審査を通るのでしょうか?
それを教育委員会が「教育」と認めることができるのでしょうか?
結果として、フリースクールでの子どもの過ごし方にかなりの制約ができてしまうと思います。

この教育委員会の審査を通す、というのはあくまで現行案なので変更される可能性もありますが…

これは余談ですが、この「多様な教育機会確保法(仮)」の狙いの一つとして、
学校とフリースクール等の二重籍を解消するということがありますが、
個人的な体験談としては、別に学校とフリースクールの二重籍で困ったことはありません。
殆どの小学校・中学校はフリースクールに通っていることを把握していれば
卒業を認めてくれますし、卒業証書を貰うのも形式的な話です。
もちろん学校と何が何でも関係を断ち切りたい!という人の中には助かる人もいると思いますが
個人的には二重籍が解消されるのは画期的!みたいな風潮になっているのは
多くの当事者との意識のギャップがあるのでは?と思ってます。

他にもこの法案で指摘されているところとして
・教育から離れること(休む権利)の保障
・フリースクールをどう定義していくのか
といった問題がありますが、まあこういうのは書いてる人他にもいるし…

自分が育ったフリースクールを始め、多様な教育が認められるのはいいことだと思います。
しかしそれによって今教育を受けている子どもが不利益を受けたり、
かえって教育の柔軟性を失う可能性があるということも考えなければなりません。
こういったところがよく議論されていくべきだと思います。
全ての子どもが自分らしく育つことのできる社会のために。


あぁガッと書いたなぁ…
こういうのは翌日見るとよくわかんない文章なんだよなぁ…

at 21:26, やましぃ, 日記

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